研究者 留学体験記

究者 留学体験記

秋山 光浩先生
留学先紹介

私はこれまで慶應義塾大学医学部リウマチ・膠原病内科学教室で主にIgG4関連疾患患者の臨床検体を用いてリンパ球の機能や動態解析を中心に研究を行ってきました。その後、2018年1月から2020年9月までのおよそ2年半ほどアメリカ・カリフォルニア州にあるスタンフォード大学のCornelia Weyand先生のLabに留学させて頂き、主に血管炎患者の臨床検体を用いた研究を行ってきました。Weyand先生は血管炎の世界で大変ご高名な先生であり、私自身も巨細胞性動脈炎とANCA関連血管炎の研究に携わりました。定期的な研究進捗状況ミーティングを通じて研究の進め方を学んだり、また、臨床面では週に1回Weyand先生の血管炎外来を見学し、スタンフォード大学リウマチ内科のカンファレンスにも参加させてもらったりしました。

スタンフォード大学はアメリカ西海岸のカリフォルニア州に位置し、サンフランシスコからは南へ車で40分くらいのところにあります。大学のあるパロアルト市は非常に閑静で治安の良い高級住宅街であり、安心して家族を連れていくことが出来ました。東京での都会暮らしが長かった私にとっては、周囲に大自然が広がる環境に非常に癒されました。気候も眩しいくらいの青空が広がり、湿度も高くないため非常に過ごしやすかったです。近くに日本食スーパーも3つほどあり、食生活にもさほど困りません。週末は家族と共に車で西海岸のビーチへ出かけたり、国立公園へ行ったり、バーベキューをしたりなどレジャーに関しても非常に充実しています。ハロウィーンやサンクスギビング、クリスマスなどを日本とは違った文化で楽しんだのも良い思い出です。小学校の教育レベルも高く、アメリカ生活で習得した英語は子供にとっても留学生活で得た財産のひとつになっています。大学の周辺はGoogle、Apple、Facebookなどの発祥の地であり、大手IT企業やベンチャー企業が多数集積していわゆるシリコンバレーを形成しています。

スタンフォード大学での研究や生活は毎日がとても刺激的で有意義なものであり、自分自身や日本を見つめ直し視野を広げる良い機会となりました。留学を通して家族や仲間の大切さを改めて認識しました。今でも連絡の取りあえる多くの新しい友人もできました。それら全ての経験が今でも私にとってのかけがえのない財産となっています。本稿がこれから留学を考えている方々の一助になれば幸いです。

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